現場により異なるプロジェクト管理のあり方

プロジェクト管理の行い方は企業によって方針が大きく異なります。IT業界では特にその最先端を行く状況があり、もともとはマネージャーによる管理を行っていた現場でも管理ツールを導入することが多くなりました。以前は有能な人材を現場の責任者として抜擢して個々のエンジニアのスケジュールやタスクを管理する体制を整えていたのが事実です。その体制をまだ残している現場は多く、特に古くからIT企業として大成してきた企業ではその方法で着実に成果を上げ続けています。

一方で、あえてマネージャーを置かなかったり、マネージャーの職能を狭めたりして、主なプロジェクト管理は管理ツールを行うIT企業が増えてきているのが現状です。その考え方の基本となっているのは、もともとITを活用するエンジニアだからこそ活用が容易であるという点に加え、互いの状況を速やかに把握できる点が優れているからでしょう。ツールを利用するだけで互いの仕事の進捗状況が明らかであり、誰が何を担当しているのかが一目瞭然になります。互いに互いのマネジメントをする形を作り上げることができるため、プロジェクトに対する意識を高めるのにも役立つ方法なのです。

エンジニア間でのマネジメントを要求されるのは、従来の体制の中で育ってきた人にとっては大きなギャップを感じる点になるでしょう。それが負担に感じられる場合もあるものの、将来を見越してうまく馴染んでいく人が多くなっています。